ゲーム配信や写真・動画SNSの盛況、芸能人インフルエンサーゲーム部屋動画の盛り上がり、FPSをはじめとしたPCゲームの流行などもあり、誰もがゲーム部屋・ゲーミングガジェットを充実させるようになってきたここ数年。

 リアルサウンドテックでは今回より、「プレイスタイルに合わせた、空間から理想のゲーム環境をプロデュースする」をミッションに掲げる『BASE GRAPHT』協力のもと、さまざまなジャンルで活躍する方々のゲーム部屋を紹介する特集・連載企画『理想の「My Gaming Room」』がスタート。第一回は『有吉の壁』(日本テレビ系)で工具を擬人化した“2.7次元アイドルKOUGU維新を生み出しブレイクするなど、活躍中のお笑いコンビきつねの大津広次に登場してもらった。

 若手芸人の間でもファッション・美容面で注目を集めるなど「おしゃれ」にこだわる大津が、日々ゲームプレイする部屋において意識していることとは。家の決め方からインテリアまで、随所へのこだわりを聞いた。(リアルサウンドテック編集部)

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〈新居は、ゲーム好きじゃない人が来ても楽しめる空間に〉

――新しいお部屋に引っ越して、ゲーム環境を整えはじめたと聞きました。引っ越したのはいつごろですか?

大津広次(以下、大津):昨年の秋くらいですね。

――部屋を整えようと思ったのは、引っ越しを機に?

大津:そうですね。前の家に住んでいた時は、ゲーミングPCが届いたばかりだったので、ある程度の整備さえあればいいと思っていて。でも、引っ越しを機に、「PC周りを強くするぞ!」と思い立ちました。

――部屋のレイアウトを組む段階から、ゲームありきという感じなんですね。

大津:はい。もはや、ゲームするためだけに(笑)。あまり外にも出たくないし、家にいるんやったら、やっぱりゲームがしたい。でも、リラックスもしたいんですよ。なので、居心地の良さとのバランスを取りました。

――家を決めた時には、すでに部屋のイメージがあったんですか?

大津:間取りを見た時に、ぜんぶ決めちゃいました。間取り図って、窓の大きさが同じ比率になっているんですよ。だから、サッシのサイズさえ分かれば、部屋の四隅のサイズが分かる。それを参考にして、家具を決めていきました。ゲーム機関連の機器は、プロの方のレビューを見つつ。

――とくに、考え抜いたアイテムはありますか?

大津:やっぱり、イコライザー(※音響機器)ですね。イコライザーによって、ヘッドホンから聴こえる音が全然ちがうんですよ。なので、そのバランスを考えました。とくに、FPS(※一人称視点のシューティングゲーム)においては、差が露骨に出るので。ヘッドホンによって、敵がいる位置の感じ方までちがって聴こえたりするんです。

――ディスプレイ周りに関しては?

大津:僕は、ソファーに座ってゲームをすることが多いので、画面と距離が離れているんですよ。FPSをするなら、僕が使っているサイズはちょっと大きいと思うんです。でも、僕はあれでNetflixも観るから……。

――1台で、テレビゲーミングPCを兼用しているんですね。

大津:できるだけ、ソファーから動きたくないんです(笑)。だから、ソファーで過ごしている時に、映画も観られるように。

――ゲーミングデスクは作らずに?

大津:最近、考えてはいるんですけどね。やっぱり、もうひとつ上のランクにいくためには、画面と椅子の距離が近い方がいいかな? と思うようになって。

――大津さんのお部屋は、ナチュラル寄りですもんね。「ゲーム部屋!」という感じじゃないというか。

大津:それは、部屋を作る時に意識したポイントです。ゲーム部屋って、寝転がりづらいイメージがあるんですよ。時には、寝ながらゲームをしたいし、高い家具があると眠っている時に気になる。それが、ちょっと嫌で。

――“暮らしやすさ”のようなものも、加味されていたんですね。

大津:はい。あとは、ゲーム好きじゃない人が来ても、落ち着ける部屋にしようと思って。たとえば、ゲーム部屋からカレーの匂いがしたら、なんか不味そうに感じません?

――たしかに……(笑)

大津:サイバーさを前面に出したゲーム部屋って、無機質な感じがするからいいんですよね。そこで、カレーとか肉の匂いとかがすると、気分が冷めてしまう。だから、生活感が出てもいいような部屋にしたかったんです。

インテリアのこだわりは、「木の家具を置かないこと!」〉

――大津さんのお部屋は、色味にもこだわられている印象があります。

大津:はい。ウッド調にしたくなかったんで、ホワイトベースにしています。こだわりは、木の家具を置かないことですね。

――それはどうして?

大津:お洒落な部屋のカタログを見ていると、90%は木の家具をメインにしているんですよ。だから、自分は残り10%を狙いました。部屋を見られた時に、何かを参考にしていると思われたくなくて。なるべく、再現可能だとも思われたくない。でも、再現不可能だと「変わってるね」になってしまうじゃないですか。なので、そのギリギリを攻めたい(笑)

――まさに、こだわり抜いて作られたお部屋なんですね。

大津:そうですね。あと、男性的な部屋にもしたくなくて。歩く時に、硬い床ってあるじゃないですか。ああいう家って、どこか冷たく感じてしまうんですよね。下がカーペットだと、温かく感じる。どこでも寝転がれる感じがして、リラックスしません?

――分かります

大津:身体で感じる刺激を、なるべく減らしたい。でも、汚れていたら嫌なので、カーペット定期的に取り替えています。同じものを購入して、1年に1回は総取り替え。

――こだわりが強い……。

大津:あとは、掃除機ゴミ箱サイズ感にもこだわっています。なるべく小さく、隠せるように。

――ケーブルの色も、こだわられてましたよね。

大津:そうですね。できるだけ、目立たないようにしています。ケーブルの色って、すごく大事なんですよ。色によっては、生活感が出てしまう。僕、絵になる生活感ならいいけど、絵にならない生活感は嫌なので。置かざるを得ないから、そこに置いているというのが、とにかく嫌で。たとえば、ポイントを集めてもらったお皿みたいなのって、明らかに食卓の景観を乱していたとしても、捨てづらいじゃないですか。惰性で持っているものを、できるだけ置きたくない。

――逆に、生活に不要でも、部屋の雰囲気が良くなるなら取り入れるタイプ

大津:いや、物を置く場所を、全部決めちゃっているんですよね。なので、新しい物を買うなら、何かを捨てるようにしています。

――まるでスタジオのような作り方!

大津:たしかに、セット感はあるかもしれません(笑)。僕、小さいころから汚い部屋にいたことがないんですよ。親も綺麗好きだったので、綺麗にするのが当たり前になっているんです。

オンラインゲームの面白さは、マッチングする瞬間の緊張感にあり〉

――ゲームは、1日どれくらいされていますか?

大津:めっちゃしますよ。休みの日だったら、11時に起きて、それから17時までずっとゲームしてます。少し休憩を入れて、21時から再開。気づいたら、夜中の3時になっていることもありますね。

――それは、すごい……!

大津:僕、外にほとんど出ないので(笑)。最近は『Apex Legends』を通して仲良くなった大学生と、デュオで回していますね。ファンの子の友だちで、僕のことをあまり知らないのも居心地がよくて。

――プレイするのは、おもに『Apex Legends』?

大津:最近は仕事で『FIFAシリーズをやっていました。あとは、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』や『仁王』とか。『ダイイングライト』も、2が出たからやりたいと思っています。

――オンラインゲームにハマってから、ゲームスタイルは変わりましたか?

大津:レベルを上げるとかの行為が、あまり好きではなくなってきたかも(笑)。面白いんだけど、凄まじい虚無感を抱いてしまう瞬間があって。昔は、そういうゲームの方が好きだったんですけどね。でも、僕は競技性の高いゲームの方が向いているのかもしれません。やっている実感が湧きやすいんですよ。自分の成長を感じられるというか……。それに、オンラインゲームってマッチングする瞬間に、緊張しません?

――わかります

大津:特有の緊張感がありますよね。それを乗り越えるまでが、1つ目のハードルじゃないですか。そのハードルを乗り越えるのに、達成感を感じるんですよね。そういう点も、自分に向いている気がします。

――では、最後に。今後、ご自身のお部屋でアップデートしていきたいポイントを教えてください。

大津:いちばん欲しいのは、めちゃくちゃデザインがいいゲーミング座椅子です。ワンボックスのソファーだけど、内側だけゲーミング用にできる……みたいなのがあったら最高ですね。ゲーム好きの人は、ゲーミングチェアありきで部屋を作っている人も多いので、お洒落な椅子が出たら、部屋づくりもしやすくなるんじゃないかな。インテリアとしてマッチするゲーミング家具を見つけたら、即買いです!

(取材=中村拓海/構成=菜本かな)

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きつね・大津広次(撮影=池村隆司)


(出典 news.nicovideo.jp)


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